個人ゲーム開発者のリアル——会社員をしながら半年で3作品をリリースした話
タコの居心地良さそうな壺を用意して、集まってくるのを待つ——そんなシンプルなボードゲーム「たこあつめ」がSNSで話題になっている。「かわいくて癒される」「つい何度もやってしまう」といった声が広がり、公開から数週間でプレイ数が急増した。
作者のむらたさん(ハンドルネーム)は、平日はWebエンジニアとして働きながら、半年間で計4本のブラウザゲームをリリースした個人開発者だ。「たこあつめ」は四本目の作品にあたる。初めての"バズ"を経験したむらたさんに、これまでの開発の道のりを聞いた。
きっかけは「Game Jam」
むらたさんがゲーム開発を始めたのは2025年の夏。きっかけは、SNSで見かけたオンラインGame Jamだった。
「48時間でゲームを1本作るイベントがあって、面白そうだなと思って参加しました。結果はボロボロだったんですけど、"作って公開する"という体験がすごく楽しかった。」
その後、月に1本ペースで小さなゲームを作り続け、半年で3本をリリース。いずれもHTML/CSS/JavaScriptだけで動くブラウザゲームだ。
「完成させる」ための工夫
むらたさんが心がけているのは、スコープを極限まで絞ることだという。
「最初は壮大な企画を考えるんですけど、絶対終わらない(笑)。だから"1画面で完結する"をルールにしています。メニュー画面すら作らないこともあります。」
もうひとつの工夫は、プレイ時間を5分以内に設計すること。短いゲームは開発期間も短くなるし、遊ぶ側のハードルも低い。
公開してからが本番
作ったゲームは、ブラウザゲーム投稿サイトで公開している。
「公開した瞬間に誰かが遊んでくれる、という体験は独特です。DLの数字が1つ増えるだけで嬉しい。コメントがつくと飛び上がります。」
「たこあつめ」の反響
「正直びっくりしています。自分が楽しいと思うものを作っていたら、たまたま広がった感じです。でも、遊んでくれる人がいるのは本当に嬉しい。」
「たこあつめ」は四本目にして初めて「もう少し凝ったものにしたい」と思って作った作品だったという。「癒し系に振り切ったのが良かったのかもしれない」とむらたさんは振り返る。
これから始める人へ
最後に、これからゲーム開発を始めたい人へのメッセージを聞いた。
「とにかく小さく始めること。最初の1本は、四角が動くだけでもいい。完成させて公開する——その経験が、次の作品につながります。」