Interview 2026.02.12

個人ゲーム開発者のリアル——会社員をしながら半年で3作品をリリースした話

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佐伯 健太
IndieLog 編集部

タコの居心地良さそうな壺を用意して、集まってくるのを待つ——そんなシンプルなボードゲーム「たこあつめ」がSNSで話題になっている。「かわいくて癒される」「つい何度もやってしまう」といった声が広がり、公開から数週間でプレイ数が急増した。

作者のむらたさん(ハンドルネーム)は、平日はWebエンジニアとして働きながら、半年間で計4本のブラウザゲームをリリースした個人開発者だ。「たこあつめ」は四本目の作品にあたる。初めての"バズ"を経験したむらたさんに、これまでの開発の道のりを聞いた。

きっかけは「Game Jam」

むらたさんがゲーム開発を始めたのは2025年の夏。きっかけは、SNSで見かけたオンラインGame Jamだった。

「48時間でゲームを1本作るイベントがあって、面白そうだなと思って参加しました。結果はボロボロだったんですけど、"作って公開する"という体験がすごく楽しかった。」

その後、月に1本ペースで小さなゲームを作り続け、半年で3本をリリース。いずれもHTML/CSS/JavaScriptだけで動くブラウザゲームだ。

「完成させる」ための工夫

むらたさんが心がけているのは、スコープを極限まで絞ることだという。

「最初は壮大な企画を考えるんですけど、絶対終わらない(笑)。だから"1画面で完結する"をルールにしています。メニュー画面すら作らないこともあります。」

もうひとつの工夫は、プレイ時間を5分以内に設計すること。短いゲームは開発期間も短くなるし、遊ぶ側のハードルも低い。

公開してからが本番

作ったゲームは、ブラウザゲーム投稿サイトで公開している。

「公開した瞬間に誰かが遊んでくれる、という体験は独特です。DLの数字が1つ増えるだけで嬉しい。コメントがつくと飛び上がります。」

「たこあつめ」の反響

「正直びっくりしています。自分が楽しいと思うものを作っていたら、たまたま広がった感じです。でも、遊んでくれる人がいるのは本当に嬉しい。」

「たこあつめ」は四本目にして初めて「もう少し凝ったものにしたい」と思って作った作品だったという。「癒し系に振り切ったのが良かったのかもしれない」とむらたさんは振り返る。

これから始める人へ

最後に、これからゲーム開発を始めたい人へのメッセージを聞いた。

「とにかく小さく始めること。最初の1本は、四角が動くだけでもいい。完成させて公開する——その経験が、次の作品につながります。」